インタビューNo.28

みんなの働き方

モチベーションは自ら創作する


ハウスメーカーの営業職として働いている長澤夏美さんと出会ったのは、住まいの相談会でした。当時、新卒で営業職1年目の彼女は、初々しい姿と一生懸命さが愛らしく、すぐに好感を持ちました。あれから5年、節目となる29歳を迎えた彼女は、社内公募に名乗りを上げ、昨年秋に福岡から横浜に異動しました。そんな彼女の働く事への想いを取材しました。

 

あなたにとって働くとは?

社会の流れに沿って弊社も女性管理職を増やそうとしていますが、私は管理職になりたいかというとそうではなくて。今、結婚などのライフステージの変化が目前に迫っているわけではないのですが、その時が訪れたら、自身が管理職を目指しながら営業できるかというと難しいと思っています。

また弊社では、女性職を盛り上げるために全国で活躍している女性の働き方をロールモデルとしてみせてくれる場がたくさんあります。営業職でバリキャリだった女性が、育休明けに内勤で楽しそうに仕事をするロールモデルもいますが、同じ境遇になく私は周りにこの人が人生の目標だと思える方がいなかったので、30歳になる前に福岡を出ようと決断しました。

新しい環境でいろんな働き方をしている人を見つけつつ、自身の目標や働くモチベーションを具体化できたらと思っていたタイミングで、社内異動の公募があったので、手を挙げました。

 

 

進学や就活について教えてください。

小さい頃は、新体操にのめり込んで週6で通っていましたが、大会で入賞するまではいけず、そこで燃え尽きてしまいました。大学も行くんだろうなくらいで、福岡を出たいという一心で、東京の大学に進学しました。

個人競技だった新体操から離れ、団体競技への憧れもあり大学時代には、フットサルのサークルに入りました。先輩や後輩がいる環境が非常に楽しく、人と関わりたいな、自分はなんとなく営業職をやるんだろうなと漠然と思っていました。

それに、私はとにかくスケジュールが空いているのを見るのがすごく嫌な性格だったので、できるだけ予定を詰めて動き回っていました。これだけ動き回っているのに、急に9時~18時で目の前のパソコンに向かっての内勤的な仕事は向かないなとも思っていました。

 

 

ハウスメーカーの営業職に興味を持ったきっかけは?

叔母が自営業でインテリアコーディネーターをしています。その影響を受けて私も空間設計、都市開発系に興味を持ちました。

叔母は、趣味と仕事に生きている女性で、いろいろな仕事を経験した結果、今の職で法人を立ち上げました。性格もすごく明るくて、自分のタイミングで海外旅行に行ったり、ライセンスを取ってダイビングしたり、好きなことをするために稼ぐみたいな働き方をしている人です。

叔母が20歳のお祝いに「お金じゃなくて経験をしておいで」と言って、ニューヨーク行きのチケットをプレゼントしてくれた時は、こんな素敵な生き方をしたいなと憧れました。

 

 

今の仕事でのやりがいは?

一組のお客様の要望を聴いたうえで、設計士が建物を形にし、完成までを見届けられる仕事はハウスメーカーの営業ならではで、楽しくてやりがいを感じます。

また、お客様、営業、設計、コーディネーターとみんなが輪になって、ある意味チームみたいな働き方も好きなのかもしれないです。今後は、営業、設計、コーディネーターなどの垣根を越えて、色々な業態でできるような働き方を模索したいと思っています。

 

 

仕事上での悩みや解決法は?

悩みは溜め込まないようにしています。

悩みができたら、その都度、悩みを解決できそうな人に頼って、解決できています。頼られて嫌な人は少ないと思うので積極的に頼ることを後輩に一番伝えたいです。

 

 

リラックス方法を教えてください。

昔は泣ける映画をみて泣くことでした。
今は福岡にいた時も一緒ですが、港にいきます。福岡だと博多ふ頭。横浜では、みなとみらいです。

港に来るいつか乗ってみたい豪華客船の綺麗なネオンを見ながら、その船の名前をネットで検索するんです。乗船料金を調べて、これに乗るくらいは稼げてるかなと思ったら、もう少し頑張れるんです。現実的に行けるかどうかを確認して、やる気になれる、なんでもいいんですけど。

実際には、船旅で、そんな長期の休みがとれることはないんですが、それもいいのかもしれません。非日常的な状況を想像して、リラックスできているので。

 

 

今後の目標は?

副業はできませんが、金融知識を身につけてそれを活用しながら資産運用をしていきたいです。小さな自営業ですが、少しでも両親の事業を勉強しつつ(長男はいるので)、自分がやりたいことを見つけた時の初動の準備はしておきたいです。

 

 

福岡を出て働いてみて、福岡をどう感じますか?

街歩きをして建物を見るのが大好きなのですが、渋谷は開発がすごく進んでいて、人の手でこんなに変わっていくんだなと。それに比べると福岡は街の開発の進みが遅いと感じます。

福岡の良いところはコミュニティが近く、人とのつながりを感じられるところです。私は福岡出身なのでいつか帰ってくる日を想像して、色々な経験をしてみたいのですが、九州の他県から進学や就職で福岡に来た人は、福岡が最終地点になっていると思います。

私は先駆者になるのは苦手です。だからこそ、どこに自分の身をおくかを大切にしたいと思います。

 

 

 

取材を終え、福岡が最終地点という彼女の言葉が胸に刺さり、まさにその通りだと納得しました。一概に決めつけるわけではありませんが、育った地域や環境で目指す場所も違ってくるのではないかと改めて感じました。

彼女のように福岡にいた時も、県外に異動した後も生き生き働いていることがわかり、とても嬉しく感じました。視野を広げること、新たなコミュニティに飛び込む楽しさも彼女から教わりました。

あなたの目指す働き方や生き方はどうでしょうか?住む地域や仕事内容が安定すること?それとも、各地を転々としたり、さまざまな仕事を経験したり、変動することでしょうか?どちらにしても、一人ひとりが心地よい働き方をして笑顔になる社会を私は願っています。

この記事を書いた人
Kumi

私らしく働くってなんだろうを追求中!福岡で働く現代の女性たちを取材し発信していきます!

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