女性のためのウェルカムバック支援プログラム受講記録⑦

仕事に役立つ情報

第7回受講


福岡女子大学が行っている
「女性のためのウェルカムバック支援プログラム」

今期6期生として参加しました。

 

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STEP2⃣ 自己を磨こう!

今の自分の魅力を磨いて、新しい自分を創り出す

 

講義 望まれている人材って何?~企業人事にきいてみよう~

第7回目は、企業担当者を招いて、現在の働き方や今求められる人物像などについて伺いました。

今回も学びが多い回でしたが、内容はオフレコのため、私が企業で働いていた頃に思っていたモヤモヤをいくつか紹介したいと思います。

 

企業で働くうえでのモヤモヤ

年功序列制度

年功序列制度とは、長期的に勤続することで賃金をアップし、従業員の定着率をあげる人事制度です。かつての日本社会においては、終身雇用と並行して年功序列制度は従業員に安心・安定を約束する制度でした。

しかし、変化が激しい現代社会で企業が生き残るためには、イノベーション(課題を解決する革新的な手法やアイデア)が欠かせません。

そのイノベーションを生み出す鍵は、従業員のやる気や自己成長を促す環境が必要だと私は思っています。そんな中で年功序列制度は、若手従業員のやる気を奪い、退職の可能性を高くする要因になり得るとも思っています。

 

年功序列イメージ図

 

以前勤務していた企業でも年功序列制度を導入していました。この人事評価により、若手従業員の退職が後を絶ちませんでした。もちろん退職理由はそれだけではありませんが、少なくとも向上心の高い若手従業員が退職する傾向にあったことは確かです。

私もかつては、その企業で管理職や取締役になることを目指していました。

ある時、先輩に「この会社で働く目的」を尋ねたことがありました。答えは「お金のため」でした。当時の私はこの会社で役に立ちたいという想いが強かったため、先輩の答えに愕然としたのを覚えています。

年功序列制度は、企業の立場では、人材育成を長期的に行えること、人事評価がしやすい、スキルや経験が継承されやすいなどのメリットもあります。

従業員の立場でも、言われたことだけをやる、継続して出勤しさえすれば、自動的に賃金はアップします。

イノベーションを起こすということは体力や精神力、日々の学びが必要です。さらに周りを巻き込んでリスクも抱える覚悟が必要なので、そこまでしなくても賃金アップが約束されているなら、わざわざイノベーションを起こす必要はないと考えるのも当然です。

いかに少ない労力で波風たてず高い賃金をもらうか、これが年功序列制度を導入しいている企業で働く多くの従業員が目指すところだと私は個人的に思っています。

この人事評価を変えなければ、向上心の高い従業員は企業から去っていきますし、従業員の質はどんどん低下します。

 

残業

これもかつて働いていた企業で経験したことです。

定時になっても誰一人帰らず、毎日30分~1時間は残業していました。
残業を含めた帰社時間がスタンダードになっていたのです。

最初は私もその流れに沿って毎日残業をしていました。
しかし、残業ありきの働き方に違和感を感じはじめた私は、当時の上司に相談し残業ゼロを実施しました。

イメージ図

 

残業をなくすということは、
・人件費カット
・過労防止
・プライベートの充実
がはかれるので、企業側にも従業員にも双方メリットがあると思い込んでいました。

結果、うまくいきませんでした。

うまくいかなかった要因は
・残業代カットへの不満の声
・仕事が滞るようになった
からです。

残業をなくしても仕事がまわるようなしくみ作りがきちんとできていなかったのです。同時に、従業員が残業代を含めての収入で生活を考えていたことまで考えが及びませんでした。

ただ、残業ありきの業務運営はどちらにしても健全な労働環境とはいえません。従業員も当初から残業がないことがスタンダードであれば、ここまで不満の声もでなかったと思います。

実際に残業ゼロを実施したからこそ、みえた課題だったので、最終的にはやってよかったです。

 

採用と人材育成

従業員として働く場合、その部署、その部門ごとに役割があり、一人ひとりに仕事が与えられます。その毎日の業務に加え、新卒採用の雑務と新人教育を当時は兼務していました。

業務以外にも、評価シートなるものが存在しました。半期ごとに自分で目標設定し、その達成具合を分析・自己評価したうえで、上司の評価を付け加え、人事部に査定してもらいます。

こういった業務の兼務や評価に関する作業は、どの企業でも行っているかと思います。

マルチタスクイメージ図

 

ただ、当時も今も思っているのですが、採用や人材育成は兼務ではなく専従した方がいいということです。

「ひと」を相手にする採用や人材育成は、限られた時間の中だとじっくり考えることが難しかったからです。優先すべきは、「ひと」なのに、目の前に期限が迫っている業務の方を優先せざるを得なくなり、結果、「ひと」への配慮やコミュニケーションの不足が起こり、業務でミスが発生しやすくなります。

兼務せざるを得ないのは、単純に人手不足もあるのですが、人材育成に特化したスキルが必要になるので、誰でもというわけにはいかなかったのだと思います。

 

いろんなモヤモヤを経て

企業において人材育成は今後も必要だと思います。

しかし、
一律した人事評価は果たして必要でしょうか?

そもそも、勤続年数が長いだけで本当に実力が伴っているのか不明瞭な年功序列制度や、適当に書いても目標達成していれば評価されるシートを用いて、「ひと」の能力を判断するのにはどうしても違和感があります。

また、管理職になりたくない、転勤は希望しないという従業員も今はたくさんいます。

かたや、キャリアアップしたい、学びたい、楽しく仕事したいという従業員もいます。

一人ひとりの声イメージ図

 

要は、希望する働き方は人それぞれなのだから、人事評価も一律ではなく人それぞれに行うべきではないかということです。

従業員一人ひとりに、希望する働き方をヒアリングし、それに沿った賃金の提案をする。もっと言えば、採用する時に、どう働きたいかをしっかりヒアリングすることで、就職後のミスマッチを防ぐこともできると思います。

そうなると従業員一人ひとりの働き方を管理するために、充分な体制が必要になります。企業内で人材育成と採用担当を専従する部署が必要ですし、アウトソーシングとして外部に依頼するのもありだと思います。

企業側は、マルチタスクをこなせる従業員を求めているかもしれません。しかし、マルチタスクをこなせる人、専門的作業が向いている人、向上心が高い人、生活できる収入があればいい人と働く人の想いはさまざまです。

役職についたら、その役職で果たす価値観をそなえ、企業が希望する働き方に従うべきという考えも理解できますが、役職がついたからといって、その人の人生観や希望する働き方が変わるものではありません。

年功序列制度と一律した人事評価によって、企業では何が起きているのか?

やる気が低い管理職が生まれ、それに伴ってやる気が高い若手従業員のやる気が低下し退職、残る従業員の負担が増し、仕事の質が低下することで、ミスが増えるという悪循環です。

そんな中で、果たしてイノベーションが起こせるでしょうか?

これからは、企業がひとの能力を一律評価して役職や賃金を査定するのではなく、個人の希望する働き方や能力にそってポジションや賃金が決まるような柔軟な社会になると素敵だなと思います。

あくまでも私個人の見解ですので、ご容赦ください。

ここまで読んでくださり、
ありがとうございました。

 

 

 

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